[チャリティイベント]私たち自身で「虐待」を考える。事件は本当に他人事? 〜当事者が、自分やママ友だったら? 私にできることはなんだろう〜
2/6(土)午後は上記のイベントが品川駅コクヨショールームで開催されて参加してきました。
「マドレ城南正会員の会」の有志の方達によるイベントで、ご登壇者はルポライターの杉山春さん
、マドレボニータ産後セルフケアインストラクター吉田紫磨子先生が聞き役としてお話されました。
まずは杉山さんのお話から。
そもそも杉山さんを知ったのは紫磨子先生のブログから。もう何年前になるのか、
大阪で2児の小さい姉弟がシングルマザーである母親からネグレクトをうけ放置され
餓死した事件がありました。その母親を取材された方です。
マスコミや社会はこぞってその母親を叩きました。バツイチでシングルマザー、風俗の仕事をして
いた、彼氏がいたなど。虐待する母親は鬼母とも言われたりします。もちろん子どもを虐待することは良くないことはもっともなのですが、そうさせてしまった背景というのはあまり表には出ませんでした。彼女自身も実母から虐待を受け、過酷な性被害にもあったことがあるそうです。
若くして出産して子どもを設け、離婚してしまった、その時、夫や義母や周囲がとった態度は
「母親が子どもを育てるのが当然」ということを言われたそうです。
養育費も出ず、どうやって子ども2人を育てたらよいのか、行き着く所が風俗だったそうです。
シングルマザーのおよそ8割が貧困というこの時代。産後はセーフティーネットが崩れ易いというのはマドレボニータの吉岡マコ先生が仰っていたのですが、まさにその実例だと思いました。
杉山さんが彼女と拘置所で会った際は窓越しですが、ごく普通の人、ニコニコ笑顔でしたが、
どこか「こっちに入ってこないで」という感じがしたとのこと。そしてとても母親らしい挨拶をされた。本心が分からない、もしかしたら自分自身でも本心が分かっていないのか?
どこか凍った目で、内面が外に現れないというか、ツルツルしていて捕らえ所がない感じと
仰っていました。
SNSなどではとてもキラキラな自分を投稿してたらしく(良い母親)、そのキラキラした自分と社会が
ネット上で繋がっていた感覚?でも子どもとの生活はリアルです。全てがキラキラではないはず。
もっとリアルな場で「自分」という存在が認められて、寄り添ってくれる人がいたら、
最悪な現実が突きつけられることも防げたのかも知れないですね。
大阪の例だけに限らず、愛知県で起こった段ボールの中で3歳児が亡くなった事件で母親が
ネグレクトで逮捕された件、
最近では母子の家に他人の男性が住み、195cmの大柄の体格の男性が3歳男児にかなりの
暴行を加え死なせてしまった事件の話題もでました。
被害を加えた人にはどこか共通点があり、自身に深い困難を抱えている人、何らかの被害を受け、
自分の存在が認められてないなどがあるそうです。
もちろん人としてすることではないのは事実ですが、一方的に責めるだけではなくそうさせて
しまった背景も背けてはいけないとおもいました。
じゃあ私達に何ができるのか、
同じ時代、同じ空間で生きていて、人それぞれの価値感を持っている。価値感というは
人を分断していくと杉山さん。お母さんというカテゴリーにいる人同士でも繋がりあうのが難しい。自分も含めどうしても無意識に比べてしまう。
とにかく、他人をジャッジしてはいけない。
気持ちに寄り添うこと、そのままで自分が居ていいんだと思ってもらえること、ありのままで認めてあげること、
もし自分が辛いとき、ふさぎこんじゃいけない、できるだけオープンに、弱みをみせる
そうすれば声をかけてくれる人がいる。気にかけてくれることをご自身の息子さんの
おかけで学んだと杉山さんがおっしゃってました。
こういう虐待やDVなど話題にはしずらい問題だし、でもきっと子どもを育てた経験が
ある人なら関心や、自分ももしかしてと思うことも多々あるのではないでしょうか。
自身も含め感情的になった時などほんとに紙一重の問題だと思うし、
夫と話をする際にわき起こる感情などもこういうのがDVの芽かもと思う所があります。
言わないでいたらその場は済むかもしれないけど、これはがまんすれば良い問題なんだろうか、とか。なるべく喧嘩は避けたい、でも伝えて喧嘩になればなったでそこは喧嘩上等!と思えるか。
夫婦は対等な立場であると思うのですが、そこは男女差というのがどうしてもあって
力ではどうしようもないこともある。この世に男女が存在する限り、永遠のテーマですよね。
虐待からDVまで話が飛んでしまったのですが、、
結局この2つに関しては公の場で起こってるのではなく家庭内で起きています。
昔は国や行政は家庭内までは介入することがなく、家庭内で起きたことは家庭内で処理
するという時代だったのが今は急激に社会が変わってきていて国や社会が支えきれてない所も多い
困ったとき行政に頼んでもどこかで「何とおもわれるか怖い」「親失格」と思われないかとか。
決して上から目線で入っていないか、ジャッジをしてないか、
するべきことは困っている所に支援をすること。
私達は生きる権利があること。
今日はお話を聴くだけでなく参加者同士のシェアワークもあり、支離滅裂ながらも
自分の今、どうしたらいいかなども話したりしました。
正直産後ドゥーラとしてどうしたら?ということまでは頭がまわらず(ごめんなさい!)
自分自身の中で1つ1つの今日の言葉を噛み締める、まず自分はどうありたいかを思うことで
精一杯に思えました。
1人で虐待などについての本を読んだりというのは辛くてついパタっと本を閉じて
みない振りをしたこともあったり。
でも同じ関心を持った人同士で聞き、話たりという経験は本当に貴重で
この場をつくってくださった方達に感謝したいです。
ほんとうにありがとうございました。
「マドレ城南正会員の会」
NPO法人マドレボニータの正会員のうち、城南地区(主